新たな授業評価アンケートを支える「ガニェの9教授事象」の解説
本学では、2025年度より始動した教育改革「Target2025」の一環として、教育の質向上と学生の主体的な学びを支援するため、これまでの授業評価アンケート質問項目を刷新し、第1学期から実施しています。
新しい質問項目の作成には、学習心理学の権威であるロバート・ガニェ氏が提唱した「9教授事象(Nine Events of Instruction)」のフレームワークを参考にしました。このフレームワークをそのまま用いると、教員の行動を学生が評価する、従前からの満足度調査的なアンケートに留まってしまいます。そのため、実際の質問項目は、学生が自身の学びを振り返るスタイルへ表現を置換する工夫を施しています。こうしたことにより、教員は「授業のどのプロセスに強みや弱みといった課題があるか」について、学生の振り返り状況を把握しながら、自身の授業改善に関するアクションにつなげることができるでしょう。
このアンケート刷新は、体系的なモデルに基づいて、教員と学生がそれぞれの立場から授業を振り返り、質の向上を図るための支援ツールとなることを目指しています。
そこで、以上の考え方を理解するために「ガニェの9教授事象」を解説する動画を制作しました。下部のサムネイルをクリックして視聴することができます。
なお、アンケート結果に基づく授業改善のポイントをまとめた資料も本学教員向け(学内限定)に用意しました。今後の授業改善にご活用ください。
【タイトル】
ガニェの9教授事象と授業デザイン
-新たな授業評価アンケートに潜む9つのTips-
【監修】
岡山大学教学企画室
【制作】
スライド:岡山大学学務部学務企画課
対談音声:NotebookLM
※この動画及び本スライドの一部は、生成AIを活用して作成しています。
監修者・制作者が確認・編集し、内容を最終確認しています。
(解説動画中のスライドファイルはこちら)
「ガニェの9教授事象」を活用した授業デザイン
ロバート・ガニェ氏が提唱した「9教授事象」は、学習者の認知プロセス(情報の処理・記憶・活用)に基づいて構築された授業設計フレームワークです。授業の流れを「導入」「展開」「まとめ」の3フェーズ・9ステップに分解し、それぞれの段階で教員がとるべきアクションを示唆しています。
【ガニェの9教授事象 概要】
🔵 導入フェーズ: (1)注意喚起、(2)目標提示、(3)前提知識の確認
🟢 展開フェーズ: (4)事項提示、(5)学習指針、(6)練習、(7)フィードバック
🔴 まとめフェーズ: (8)評価、(9)保持と転移
授業改善への活用サイクル
| 1.課題の特定 アンケート結果全体及び各項目を確認し、評価が高い項目(先生の強み)と、相対的に評価が低い項目(今後に工夫の余地)の両方を把握します。(例:項目Ⅱ.(4)「新しい事項の提示」の評価が高く、項目Ⅱ.(6)「練習の機会」が相対的に低い傾向にある) |
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| 2.原因の分析 「ガニェの9教授事象」に対応する事象を参照しながら、自身の授業設計をポジティブな視点で振り返ります。(例:事象4「提示」において、自身の内容解説を学生が受け取っている状況を踏まえつつ、事象6「練習」については、得た知識を学生に定着させるための時間がもう少し必要かもしれない、と仮説を立てる) |
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| 3.改善策の実行 今後の授業や次年度に向け、現在の強みや持ち味を活かしつつ、特定の事象をさらに充実させるアクションを計画します。(例:丁寧でわかりやすい解説(強み)の質を維持しつつ、説明の区切りで短いぺアワークや確認の小テストを挟み、学生が知識を活用する機会をプラスする) |
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岡山大学 学務部 学務企画課 教育支援グループ(daf8423◎adm.okayama-u.ac.jp)
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